遺言執行者とは

■遺言執行者とは
遺言執行者(遺言執行人)とは、被相続人による遺言の内容を実現する為の必要な手続きをする人をいいます。遺言執行者には、原則として遺言の指名により誰でもなることができますが、相続人の中から選ばれることが普通です。もっとも、相続においては相続人間のトラブルである争族問題が起きることが少なくないため、弁護士、税理士などの専門家に依頼・指名するのが無難かと思われます。

■遺言執行者の権限
遺言執行者は、各相続人の代表として相続についての多くの手続きを行う権限を有しています。具体的には、①認知、②推定相続人の廃除・取消、③遺贈、④遺産分割方法の指定、⑤寄付行為などを行うことが出来ますが、①②の手続きは遺言執行者でなくてはすることのできない手続きになります。たとえば、預貯金の解約などにおいて相続人全員の押印や遺産分割協議書と、印鑑証明書等の提出を求められるのが一般的ですが、遺言執行者がいれば押印は遺言執行者だけで済みますので、より簡便な手続きとなります。